水野一夫
Q1 水野さんの梨作りのこだわりは?
A うちのこだわりは肥料と土壌改良ですね。米糠など有機質の肥料を使います。肥料の価格も上がっているので、安いときに買い置きしておきます。3〜5年に一回、休眠期に梨の木の周りの地中に空気圧で改良剤を入れて土壌改良と根の活性化を促します。
火山灰と粘土質の土とでは梨の出来具合も違ってきます。火山灰の土では甘さが乗らず、柔らかい梨になりやすい。一方、粘土質の土は糖度が高く美味しい梨ができるので、梨栽培に向いています。
Q2 水野さんが作っている梨の種類と、栽培について教えてください。
A 栽培している梨の種類は「幸水」「豊水」「新高」です。「新高」は晩生で正月位まで置ける品種です。梨の花は白く、このあたりでは例年、4月25〜28日頃に咲きます。梨は違う品種の花粉でないと、結実ません。また蜂などの虫も、なぜか花に寄り付かない為、余計交配しにくいのです。特に「幸水」は自家受粉をしないのでうちでは「20世紀」を花粉の粉取りの為に栽培していて、その花粉を人工授粉に使います。また、梨の木は全部で600本位あります。一本の木から取れる梨は、250個〜350個位です。